眼瞼下垂症とは
眼瞼下垂症は、まぶたが正常な位置よりも下がってしまい、目が開きにくくなる状態のことです。加齢による筋力低下や皮膚のたるみ・生まれつきの筋肉発育異常・長期間のコンタクトレンズ使用などが原因で起こります。今回は眼瞼下垂症の症状や影響、手術による治療方法について解説します。
眼瞼下垂症の症状と影響

- 視界の制限
まぶたが下がってしまうことで視野が狭くなり、特に上方向の視界が制限されます。 - 頭痛や肩こり
狭まった視界を確保するため、まぶた以外に眉毛や額の筋肉を使うようになり、疲れやすくなります。また、この動作は頭痛や肩こりの原因にもなります。 - 審美的な悩み
下がったまぶたは眠そうな目や顔全体が疲れたように見えるため、見た目にも影響を与えます。二重まぶたの幅や形にも影響し、一重のような見た目に見えてしまったり三重に重なったシワになってしまうこともあります。
眼瞼下垂症の原因と治療
加齢によって起こる眼瞼下垂症は、主に皮膚のたるみやまぶたを開閉する筋肉である「眼瞼挙筋」の機能低下が原因で起こります。眼瞼下垂の根本的な治療法は手術であり、先述の原因に応じて必要になる手術が異なります。
眼瞼下垂の手術
- まぶたの皮膚切除(たるみ取り)
たるんでしまったまぶたの皮膚を取り除くことで皮膚の緊張を取り戻し、スッキリとした見た目にしあがります。眼瞼挙筋の機能低下がなく、皮膚のたるみのみが原因の場合はこの手術だけで治療出来る場合があります。 - 眉下切開
皮膚の二重まぶたなどの種類を選ばず、生来のまぶたの形のまま目元をスッキリとし、若々しさを取り戻せる施術です。目の上のたるんだ皮膚が厚ぼったい方には特に推奨される方法で、傷跡は眉毛の下のラインに沿うため目立ちづらい仕上がりになります。 - まぶたの全切開(挙筋前転法)
まぶたの開閉を行う眼瞼挙筋の機能が低下している場合は、皮膚のたるみ取りだけでは十分にまぶたが開かない場合があります。眼瞼挙筋はまぶたの中の軟骨である瞼板に付いており、瞼板を持ち上げることでまぶたを開閉する役割を担っています。この機能が低下している場合は、眼瞼挙筋がしっかりと働ける位置で瞼板に固定し直す必要があり、その方法を挙筋前転法といいます。傷跡が目立たないように、基本的にはパッチリとした二重まぶたとなり、傷跡が二重として目の奥へ引き込まれるように仕上げます。
眼瞼下垂手術のメリット・デメリット
メリット
- 視界の改善
まぶたがしっかりと上げられるようになるため、目が開きやすくなり視界が広がります。 - 見た目の改善
目がぱっちりと大きくなり、重たく眠そうな目から若々しい印象の目元へ変化します。 - 目の疲れを軽減
目を開ける際の負担が減り、疲れにくくなります。 - 頭痛・肩こりの改善
額の筋肉を使わずに済むようになるため、肩こりや頭痛の軽減に期待できます。
デメリット
- ダウンタイムがある
まぶたは少ない侵襲でも変化しやすく、腫れや内出血などによるダウンタイムがあります。手術内容によっては、最終的な仕上がりまで1ヶ月以上かかる場合があります。 - 仕上がりに個人差がある
精密に計測しデザインした場合であっても、術前のシミュレーションとやや形態が変わる場合や左右差が出てしまう場合があります。
ダウンタイム・術後経過
- 術後1~3日
術後の腫れ・内出血がピークになる時期です。術直後から冷却すると腫れが軽減できる可能性があります。 - 術後1週間
腫れが徐々に引き、内出血が吸収されている途中の時期です。傷の経過が問題なければ抜糸をします。 - 術後2週間
腫れや内出血が概ね改善し、メイクが出来るようになります。 - 術後1ヶ月
腫れがほぼなくなり、仕上がりが自然になります。 - 術後3~6ヶ月
最終的な仕上がりが完成します。
まとめ
眼瞼下垂は見た目だけでなく、視界の狭さなどで日常生活に支障を来す可能性のある状態です。視界が狭くなると車を運転する際に事故を起こしてしまうリスクなどが高くなってしまうため危険を伴います。術後はまぶたが腫れてしまいますが、手術直後から視野の広がりなどを実感できる場合が多く、日常生活に影響するほど腫れてしまうことは稀です。
眼瞼下垂の手術は、視野の改善だけでなく整容面での改善効果もありメリットの大きな手術です。眼瞼下垂の症状でお悩みの方は、診察・カウンセリングは無料ですので是非一度PRO CLINICへご相談ください。