お子さまのおちんちんが包皮におおわれている状態を見ると、「これは包茎なのでは?」と心配になってしまう方も多いのではないでしょうか。
特に「排尿時の包皮のふくらみ」や「亀頭包皮炎」など、少しでも異変があると、不安を感じるのは自然なことです。
- こどもの包茎は本当に問題があるのか知りたい
- どのような症状が起こり得るのか、病院に行くべきタイミングを知りたい
- 治療法にはどのような種類があり、いつ手術を考えればいいのか知りたい
こどもの包茎手術について正しい知識を得ることで、不要な不安を解消し、必要に応じてスムーズな対処ができるようになります。
ぜひ最後までご覧いただき、ご参考になさってください。
こどもの包茎とは

そもそも、こどものおちんちんに包皮がかぶっている状態はごく自然なことです。
乳幼児期の男の子は大半が包茎(仮性包茎を含む)であり、医学的にも「こどもの頃は包皮が完全にむけないのが普通」と考えられています。
むしろ、幼少期に包皮がむけている方が稀で、重篤な先天性のトラブル(例えば尿道下裂など)を疑ったほうがよいケースも存在します。
一方、アメリカでは宗教的・文化的な理由で、新生児のうちに環状切除術(いわゆる割礼)を行うことが珍しくありません。
しかし、日本には同様の文化はなく、多くの医療機関でも「こどもの包茎は成長とともに自然に改善するケースが多い」と判断しています。
こどもの包茎で起こり得る症状

ここでは、包皮におおわれた状態が原因で起こりやすい症状を確認してみましょう。
症状が出ても重篤になることはほとんどありませんが、正しい知識を持って対処することが重要です。
排尿時の包皮のふくらみ(バルーニング)
排尿時に包皮口が狭いと、ペニスの先端が風船のようにふくらむことがあります。
これは、排泄される尿が一時的に包皮内にたまるためです。
おしっこが飛び散ってしまうなどの困りごとはあるかもしれませんが、尿の出自体は妨げられておらず、健康に影響を及ぼすことはほとんどありません。
成長に伴って包皮口が広がってくれば、自然と落ち着いてくることが多いでしょう。
亀頭包皮炎
幼児の男の子では、亀頭包皮炎と呼ばれる炎症を起こすことがあります。
おちんちんの先端が赤く腫れ、痛がる様子が見られますが、このような炎症は短期間の抗菌薬や塗り薬、あるいは入浴のみで改善することがほとんどです。
何度も繰り返す場合を除けば、包茎治療として手術を行う必要性は低いと考えられています。
日常的には清潔に保ち、痛みがひどいときや腫れが強い場合は医師に相談するとよいでしょう。
恥垢(ちこう)
包皮の下にある黄色い脂肪のような塊が「恥垢(ちこう)」です。
これは皮膚の新陳代謝によって生じた垢のようなもので、細菌が含まれているわけではありません。
恥垢が自然とたまってくることで、包皮と亀頭の間が徐々に分離して皮がむけやすくなるともいわれています。
成長とともに包皮が自然にむけてくると、恥垢も一緒に排出されるため、特別な処置は必要ありません。
尿路感染
アメリカの一部研究では、新生児期に環状切除術を受けている男の子のほうが、受けていない子に比べて乳児期(特に6ヶ月以内)の尿路感染を発症しにくいという報告があります。
しかし、1歳以上での男の子の尿路感染は非常に少ないため、手術によるメリットは限定的と考えられています。
基本的には、清潔を保ち、万が一発熱や排尿時の強い痛みなどがあれば小児科や泌尿器科を受診する形で十分対応できるでしょう。
こどもの包茎は自然に治るの?手術の必要性は?

結論から言えば、思春期以降にペニスが成長することで、包皮口が自然と広がり、包皮がむけるようになるケースが多いです。
個人差はあるものの、14〜15歳ごろを境に変化が見られ、18〜20歳になっても改善が見られなければ初めて手術を検討するという考え方が一般的といえます。
ただし、真性包茎やカントン包茎など、排尿や日常生活に支障が出るほど包皮が狭い場合は、手術が必要になることもあります。
まずは焦らず、お子さまの成長を見守りながら必要に応じて医療機関と相談するのがよいでしょう。
こどもの包茎の治療法

どうしても気になる症状があるときや、繰り返し亀頭包皮炎を起こしてしまう場合など、治療を検討するケースもあるでしょう。
ここでは、代表的な治療法をご紹介します。
手術療法
「環状切除術」と「包皮口拡大術」の二つが主な方法です。
- 環状切除術: 亀頭を覆っている包皮を切除し、亀頭が常に露出する状態にする。アメリカでは一般的な手術法。
- 包皮口拡大術: 包皮口が狭い部分を切開し、むけやすくする手術法。必要以上に包皮を切除しないため、日本ではこちらを選択する医療機関もある。
手術は通常、日帰りで30分程度で終了することが多く、こどもの場合は恐怖心を和らぐため短時間の全身麻酔をかけることもあります。
術後は通常24時間後からシャワーを使え、3日後くらいからお風呂に入ることができます。
合併症はまれですが、出血が続くときや痛みが強いときは医療機関に相談しましょう。
包皮ほんてん指導
手術以外の方法として、手で包皮を少しずつむいて亀頭を露出する練習をする「包皮ほんてん指導」があります。
これは、包皮が狭い部分にステロイド軟膏(リンデロンVGなど)を塗りながら、毎日少しずつ包皮を引き下げていく方法です。
- 朝晩2回、狭い部分にステロイド軟膏を薄く塗る
- 少しずつ包皮を引き下げるが、痛みや出血が強い場合は無理をしない
- むけたあとも毎日お風呂で包皮を動かす習慣をつける
このとき、むいた包皮は必ず元に戻すことが最も大切です。
戻さないまま放置すると、嵌頓(かんとん)包茎といって亀頭が締め付けられて血流障害を起こす恐れがあります。
そのような事態になると、救急外来を受診しなければならないほど痛みとリスクが高いので注意が必要です。
こどもの包茎に対するNG行動

こどもの包茎で絶対にやってはいけないのは、むりやり包皮を引き剥がすことです。
特に乳幼児の包皮はまだ亀頭に密着している部分が多く、無理に引き下げると傷や炎症の原因になります。
また、包皮をむいたままにして戻さないと、先述の嵌頓包茎を引き起こし、組織の壊死につながるリスクがあります。
痛がらない程度に、優しく洗う程度であれば問題ありませんが、無理は禁物です。
まとめ

ここまで、こどもの包茎について詳しくお伝えしてきました。
主なポイントをまとめると以下のとおりです。
- こどもの包茎は日本ではごく一般的な状態で、思春期以降に自然とむけることが多い
- 排尿時の包皮のふくらみ(バルーニング)はよく見られるが、健康被害につながることは少ない
- 亀頭包皮炎は短期的な治療や入浴などで改善するケースがほとんどで、何度も繰り返す場合を除き、手術の必要性は低い
- 手術を検討するのは、真性包茎やカントン包茎など医療上の問題がある場合、または成長後(18〜20歳以降)でも遅くない
- 包皮ほんてん指導でステロイド軟膏を使う場合は、必ず包皮を元に戻しておくことが重要
こどもの包茎は、基本的に焦らず成長を見守るのが大切です。
気になる症状があれば無理に剥がすのではなく、小児科や泌尿器科に相談して、正しいアドバイスを受けるようにしましょう。
少しでも本記事の情報がお役に立ち、お子さまの健やかな成長に役立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。













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