陰茎は、出生時には必ず皮で覆われており、成長とともにその皮が付け根の方に後退し、先端部（亀頭）が露出します。亀頭が皮で覆われた状態を包茎と呼びます。
包茎は大きく3つのタイプに分類されます。日本人男性の半数以上が該当する仮性包茎、病気にかかりやすい真性包茎、迅速な手術が必要な嵌頓（かんとん）包茎です。
仮性包茎
仮性包茎は、3つの包茎タイプの中で最も危険性が低く、治療が比較的容易なものです。通常、仮性包茎の場合、亀頭は普段は皮で覆われていますが、手で皮を引っ張ることで露出させることができます。
また、勃起時には自然に皮が剥がれ、亀頭が露出しますが、勃起が収まると再び皮が覆います。仮性包茎の症状は様々で、勃起時に完全に亀頭が露出する軽度のものから、亀頭の一部しか露出しない重度のものまであります。
もし、通常時には自然に皮が剥がれる場合でも、勃起時に締め付けを感じたり、剥がれない場合は、包皮の開口部が狭い可能性もあります。無理に剥こうとすることで陥頓包茎になる恐れがあるため、専門の医療機関で診察を受けることをお勧めします。
真性包茎
真性包茎と仮性包茎の主な違いは、自己で皮を剥がせるかどうかです。真性包茎の場合、通常時でも勃起時でも亀頭は皮で覆われ、全体が見えることはありません。
また、自己で皮を剥がしたり、勃起時に強制的に剥こうとすると痛みが生じることがあります。無理に剥こうとしても剥がれず、戻らない場合は陥頓包茎に進行している可能性があるため、早急に医師の診察を受ける必要があります。
陥頓包茎
陥頓包茎は、危険性が高いとされています。この状態では、強引に皮を剥こうとすれば亀頭を露出させることができますが、包皮の開口部が狭いため、亀頭の根元が締め付けられる可能性があります。
軽度の陥頓包茎では締め付け感が軽度であり、緊急性は低いですが、重度の場合は皮が戻らず亀頭の血流が妨げられる可能性があり、元に戻すのが難しくなることもあります。皮が戻らず血流が滞った場合は、救急医療機関の受診が必要になることもあります。
包茎は病気になりやすい？
包茎の方は、一般的に皮が剥きにくいため、日常のケアを怠ると不潔になりやすいとされます。皮膚は常に新しい皮膚を生成し入れ替えを行いますが、この過程で垢が蓄積し、亀頭の根元に溜まります。包皮が被っていることで垢も増え、微生物や細菌にとって繁殖しやすい環境になってしまいます。
そして包皮の洗浄やケアを怠ると細菌が繁殖し、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。特に真性包茎の場合、関連する病気には亀頭包皮炎や閉塞性乾燥性亀頭炎、陰茎癌などがあります。
亀頭包皮炎
亀頭と包皮の両方が炎症を起こす状態で、細菌感染が主な原因とされます。炎症が続くと出血や膿の形成、痛みやかゆみが生じます。抗生物質やステロイドの使用が必要な場合がありますので、早めに医師の診察を受けることが重要です。
閉塞性乾燥性亀頭炎
反復的な炎症により、皮が厚くなり白くなります。これが乾燥性亀頭炎と呼ばれる状態で、進行すると包皮口が閉じてしまう閉塞性乾燥性亀頭炎となります。皮が硬くなりひび割れが生じ、治療が必要な場合があります。
陰茎癌
ウイルス感染や性感染症、遺伝などが原因とされる稀なケースですが、真性包茎の方がリスクが高いとされています。陰茎癌は通常のガンと同様に、進行すると全身に転移する可能性がありますので、早期発見が重要です。
包皮に関連する病気の治療は医学的な必要性があります。また、仮性包茎の場合でも美容的な観点からの治療が可能ですが、治療施設によって手術方法や技術レベルが異なります。
治療法について
真性包茎や嵌頓包茎や他包皮の病気があるのであれば、医学的にも治療の必要性があります。また仮性包茎も美容的に包茎治療が可能です。
包茎治療は一般的な泌尿器科でも受けることができるのですが、一般病院では、余った皮をただ切って縫うだけの単純な手術の場合が多いです。
確かに包茎という症状は克服できるのですが、見た目や傷跡の美しさなど美容的な事は技術レベルが様々です。
当院では美容外科クリニックとして見た目の仕上がりに徹底的にこだわっています。傷跡の美しさはもちろんのこと、もともと剥けていたような自然な仕上がりを実現します。
プロクリニック 医師 松澤 宗範
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